Lomoの4.7x対物レンズのテスト撮影。
古いレンズだがよく写る。
開口数は0.11と倍率の割にやや控えめなので、非常に扱いやすい。
注意すべきは鏡筒長。
古い有限補正光学系の対物レンズは大抵160mmだが、この4.7xは190mm。
被写体は暖かい季節になるとたくさん現れるスグリゾウムシ。
「スグリ」という名前ではあるものの、スグリ科の植物だけでなく幅広い草木を餌にしている。
どこにでもいる普通種だが、体長5mmほどであまり動かないので、
意識して見ていないとあまり目につくことはないかもしれない。
また、体色も地味な茶系。
一見、あまり魅力のある虫ではないようにも思える。
しかしながらこの虫、実はなかなか面白い特性を持っている。
それは繁殖方法。
基本的に、メスだけの単為生殖で増えるのだ。
あと、ぱっと見は地味なこの体色もよく見てみるとなかなか興味深い。
身体は細かい鱗片で覆われ、拡大してみるとまるで爬虫類のような質感。
また、強い光を浴びせると構造色によってわずかに虹色に輝く。
コロンとした体形につぶらな瞳もとても可愛らしい。
深度合成:102枚
機材情報:
Pentax K-70
Lomo 4.7x microscope objective
ISO 200
Exposure time 1/160